東野圭吾の小説「白夜行」 (映画・ドラマ原作)
みなさんは東野圭吾さんの「白夜行(びゃくやこう)」をお読みになられたことはありますか?東野圭吾さんの小説で、1997年から1999年の間で連載され、短編を長編に構成しなおした後に1999年8月に単行本として発売されたものです。
2005年に舞台化されており、2006年にはテレビドラマ化、そして2009年には韓国で映画化されています。あと2011年には日本でも映画化が予定されているほど、評価が高く人気のある小説です。この機会に「白夜行」を読んでみてはいかがでしょうか。おすすめです。
「白夜行」を読みました
東野圭吾さんの「白夜行」を読んでみました。まず本屋さんで「白夜行」を手に取った時、本の分厚さにびっくりしました。小説でありながら、おそらく4cmほどの分厚さがあったと思います。「読み終えるのにどれほどかかるのかなぁ~」なんて思いながら購入したのですが、結果的にいうとあっという間に読んでしまいました。
かなり長い物語です。ですが読む価値ありの小説だと思います。といいましたもどのような物語かもわかりませんよねっ。ネタバレはしたくないのでどのように表現すればいいのか難しいですが、なんとなく暗いトンネルの中をひたすら歩いている感じです。
暗いトンネルというといいイメージを持たれないと思いますが、一歩踏み入れてしまうともう戻れないといった感じで、どんどんとのめり込んでしまいます。
余韻
まだ読んでいないという方のためにできるだけネタバレは伏せておきますが、ページ数が少なくなった時、数多くの伏線らしきものがそれまでにありましたが、それらの伏線のほとんどが私の中で繋がっていました。推理ではなくきちんと答えが用意されていましたので、ある程度整理された状態でラストへ突入。だからこそ、ラストをどのように持っていくのかが想像も付きませんでした。
読み終えてから布団に入ったのですが、なかなか眠れませんでした。それはやはり「白夜行」の余韻がすごかったからです。核となる登場人物の心理描写が行動や表情のみで表現されており、言葉やセリフなどでは行なわれていなかったからです。これによって、その時その時でどのような感情だったのかという確信はなく推測するしかありません。
「あの時どのような感情だったのか?」「どのような思いによる行動だったのか?」、このように思い返しながら想像するという余韻が長く続きました。これほどの余韻はなかなか味わえるものではありません。
ドラマ化
【 出演 】 山田孝之、綾瀬はるか、渡部篤郎、武田鉄矢、柏原崇、小出恵介
【 主題歌 】 柴咲コウ / 「影」
小説「白夜行」は2006年1月12日から3月23日まで放送されました。私は観ていなかったのですが、原作はとっても長いストーリーですし、非常に登場人物が多いので、映画化というよりかはドラマ化の方が作りやすいのだろうなぁと感じました。DVDも出ていますし、興味のある方は観てみてください。
映画化 (韓国)
【 監督 】 パク・シヌ
【 出演 】 ハン・ソッキュ、ソン・イェジン、コ・ス、チャ・ファヨン
日本ではまだ映画化されていませんが、韓国で映画化されており、「白夜行 - 白い闇の中を歩く」(原題:백야행 - 하얀 어둠 속을 걷다)というタイトルで2009年11月19日に公開されました。日本を飛び出して東野圭吾さんの作品が海外で評価されるというのは嬉しいことです。これもまだ観ていないのですが、機会があれば観てみたいと思いました。
映画化 (日本)
【 監督 】 深川栄洋
【 出演 】 堀北真希、高良健吾、船越英一郎、戸田恵子、田中哲司
まだ公開されていませんが、日本でも映画化される予定です。公開は2011年1月29日に予定されていますので、来年ですねっ。どのような作品になるのか楽しみです。個人的には3部作で製作してほしいなぁと思いますが、おそらく単発映画でしょうねっ。でも素晴らしい作品になることを期待したいです。
感想
ということで、今回東野圭吾さんの小説「白夜行」をご紹介させていただきました。多くの方々から支持を得ている作品だけあって、ほんとに素晴らしい物語でしたし読み応えありました。そして、これをきっかけにドラマ化された作品や映画化された作品にも興味を持つことができて良かったです。
「白夜行」には続編らしきものがあります。完全に続編というわけではないにしろ姉妹作品のようなもので、同じく東野圭吾さんの小説で2004年に刊行された「幻夜」という作品です。私もまだ読んでいないのでどのような作品かはわかりませんが、「白夜行」でどっぷりと長く暗い湿原を歩いてきましたので、また再び暗く長い道を歩くだけの体力が戻ってきた時にでも読んでみたいと思います。
まだ「白夜行」を読まれたことのない方、もし興味を持たれましたら読んでみてください。少しページ数の多い小説ですが、とても読み応えのある作品です。ぜひ余韻を楽しんでください。
- Comment(2)
- [ 洋画 関連 ] サントラ音楽 原作本 映画化情報
視聴率が低かったのが不思議なくらいイイ出来のドラマでしたよ。
ドラマでも確かに「暗いトンネル」でした。
物語ではなく実際に子供の頃の経験が一生尾を引いてしまう事はありえると思いました。
原作は読んでませんが、ドラマの中で主人公が少女時代、図書館でひとり読書に没頭している姿が何度か描かれます。何も知らない大人から見たら読書好きの大人しい娘に見えますが、しかし実際は、大人の遊び道具にされるたび、その忌わしい記憶を、小説の内容を必死に暗記することで忘れてしまおうとする姿でした。
このシーンはドラマを見ていて、とても作り事は思えず背筋が寒くなりました。
それなら、この少女はどうしたらよかったのか?と考えてみても答えが見つかりませんでした。
- 2010/08/24
- sonoowaさん
こんばんは、sonoowaさん。
コメントありがとうございます。
sonoowaさんはドラマを鑑賞されているんですねっ。
視聴率がそれほど良くなかったというのは知りませんでしたが
出来のいい作品になっていたということで嬉しく思います。
やはりドラマも「暗いトンネル」だったのですねっ。
子供の時の苦い経験というのは、いつまでも心の中に残っていて
それが人生に与えるものは子供の時だからこそ大きく左右するものだと私も思います。
やはり子供という弱い立場にあり、適切な対応と対処を持たないからこそ
どうしても少ない選択肢に絞られてしまいますよね。
背筋が寒くなる場面というのは小説の中にもありましたが
ほんとに少年と少女が一体どのように考え、どのように思い、どのように考えていたのか?
とても考えさせられる作品だと感じました。
それを考えるとやはり感慨深いものがあります。
ほんとに分厚い小説で長いストーリーでしたが
深く物語を楽しませてくれる作品だと思います。
また映画が来年に公開されるということで
機会がありましたら鑑賞してみたいと思います。
ご訪問ありがとうございました(^^)
- 2010/08/25
- パッチさん
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