ショーシャンクの空に
2007.06.27

スティーヴン・キングの『刑務所のリタ・ヘイワース』を映画化したのが本作である。
妻とその愛人殺しの容疑で終身刑の判決を受ける、銀行マンのアンディ。無実の罪ながら投獄されるが、決して希望を捨てず、自由を得られる明日を信じ続ける。一方、古株の囚人レッドはそんなアンディに、「刑務所で希望をもつのは禁物」だと忠告する。アンディとレッドの友情を中心に、ショーシャンク刑務所で生きる男たちのさまざまな人間模様を描いていく。人生の不条理や悲しみを問いかけながらも、たどり着くラストシーンは見る者の胸をさわやかに、だが強く打つ。
いつも静かで穏やかだが、内面に強い意志をもち続けるアンディを演じるのは、ティム・ロビンス。その友人レッドに、モーガン・フリーマン。長い囚人生活に疲れはてていたが、忘れていた希望をとり戻していく姿がいい。
【 出演 】
ティム・ロビンス, モーガン・フリーマン, ウィリアム・サドラー, ボブ・ガントン, ジェームズ・ホイットモア
【 監督 】
フランク・ダラボン
【 受賞 】
■ 第67回95年度アカデミー賞7部門ノミネート
(作品・主演男優・脚色・撮影・編集・作曲・音響)
■ 第52回95年度ゴールデン・グローブ賞2部門ノミネート
(主演男優「ドラマ部門」・脚本)
■ 第69回95年度キネマ旬報外国映画第1位
■ 第19回95年度日本アカデミー賞外国語映画賞
■ 第50回95年度毎日映画コンクール外国映画ベストワン賞
■ 95年度報知映画賞外国作品賞
■ 95年度日本映画批評家賞外国映画部門作品賞、男優賞
■ 95年度スクリーン執筆者選出外国映画ベストテン第1位
【 感想 】

『 最初の夜が一番つらい。これはもう間違いない。真っ裸で所内を行進させられる。消毒薬で肌は焼けつくように痛み、眼はほとんど見えない。そして、独房に入れられるとき、鉄格子がガチャリと閉まるとき、すべてが事実だと思い知らされるんだ。これまでの人生のすべてが一瞬のうちに吹っ飛び、そのことを噛みしめる時間だけが残される。』
みなさんは映画「ショーシャンクの空に」を観たことがありますか?本当に名作中の名作映画です。この映画『ショーシャンクの空に』はスティーブン・キング原作の『刑務所のリタ・ヘイワース』を映画化した作品です。映画が好きな人ならほとんどの人が観たことがある映画だと思います。そして、きっとたくさんの人の好きな映画ランキングの中に入っているはずです。もちろん私も大好きな映画の中の1本です。
監督はフランク・ダラボン、脚本はスティーブン・キング
監督・原作・出演俳優、ほんとに豪華です。監督は「グリーン・マイル」「マジェスティック」などを手がけた名匠フランク・ダラボン監督。原作はたくさんの映画の原作を手がけてきたスティーブン・キング。そして、出演は演技力が光るティム・ロビンスとモーガン・フリーマン。ほんとにすごいです。
無冠の名作「ショーシャンクの空に」 舞台は「刑務所」 テーマは「希望」
また、第67回アカデミー賞において7つの部門にノミネートされましたが栄冠には輝いておらず、「無冠の名作」と呼ばれています。
さて、この映画のタイトルである「ショーシャンクの空に」の"ショーシャンク"とはどういう意味かというと"ショーシャンク刑務所"から来ているんです。ということで、この映画の舞台は"刑務所"です。
刑務所の中のみなさんのイメージはどんな感じですか?やはりいいイメージはないですよねっ。そんな刑務所の中で、ある囚人が求める"希望"がこの映画の物語を構成しています。そうっ、この映画のテーマはまさに"希望"です。
ショーシャンク刑務所
銀行の副頭取を務めていたアンディ(ティム・ロビンス)は、妻とその浮気相手を射殺した容疑で裁判にかけられます。そして、決定的な証拠が見つからなかったにも関わらず判決は有罪!その結果、終身刑としてショーシャンク刑務所に収監されてしまうのです。ほんとの真実はいったいどうなのか…?刑務所は最悪な場所。毎晩のように囚人たちに犯されそうになるのです。しかし、彼は決して反抗しなかった日はなかったのです。いくら半殺しの目に合おうと戦い続けるのです。このようにして刑務所での最悪の生活がスタートしますが、アンディは"心の強さ"や"あきらめない"といった芯の強い心を持っているんだなぁと伝わってきました。
調達屋のレッド(モーガン・フリーマン)
ある日、アンディはある男と出会います。それは刑務所内の囚人にいろんなものを調達してくるレッド(モーガン・フリーマン)という男です。そこでアンディはレッドに"小さなロックハンマー"と"リタ・ヘイワースのポスター"などを調達してもらうのです。アンディは鉱石マニアでありチェスが好きというのもあって、刑務所内にある鉱石でチェスを作るためにロックハンマーがいるということなんです。そしてリタ・ヘイワースは当時とても有名な女優さんで、その女優であるリタ・ヘイワースのポスターを貼っておきたいということなんです。アンディはレッドにいろいろ調達してもらう内に、2人は親交を深めていったのです。アンディ(ティム・ロビンス)からの贈り物の「ビール」
ある日アンディは刑務所の屋根にタールを塗るという作業をしました。その作業を監視していた看守が、税金に対しての不満を話していたのです。その話を聞いていたアンディは、看守たちに税金対策のアドバイスと書類手続きの代行を引き受けたのです。そこでアンディはその見返りに、「作業をしているみんなにビールを」と要求。看守は承諾しみんなにビールが配られたのです。これは刑務所史上前代未聞の出来事。これを機にアンディは囚人たちのヒーローとなったのです。私はビールが好きでよく飲みますが、このアンディからみんなへのプレゼントされたビールほどおいしいものはないと思います。
音楽という"希望"
一躍刑務所内で有名となったアンディ。看守からは一目置かれるようになり、囚人たちからは信頼され頼られる人物となった。そんなある日、アンディは1枚のレコードを見つける。そのレコードとはモーツァアルトの「フィガロの結婚」。レコードを手にするとそのまま放送局に入って鍵を掛け、看守たちが入って来られないようにすると、モーツァルトの「フィガロの結婚」を刑務所内に響き渡るように大音量で流し始めたのです。その結果、刑務所内の囚人たちは作業を止め、美しい音楽に聴き入ったのです。こんなことをしたアンディが看守たちの怒りを買わないわけがありません。当然独房に入れられてしまうのです。しかし、アンディは全く後悔していません。むしろ大満足していたのです。彼は懲罰房に入っていたが、彼の頭の中に流れる"音楽"を誰も奪うことはできないんです。
" こここそ音楽が最も意味を持つところなんだ。音楽が必要なんだ。世界には灰色の石でできているものばかりじゃないってことを思い出すためにね。わたしたちの心の中には誰にも触れることができない場所があることを忘れないために。 "
若い男 トミー
ある日ショーシャンク刑務所に窃盗の罪でトミーという若い男がやってくるんです。トミーは今まで勉強をしてこなかったということでアンディに勉強を教えてくれるよう頼みます。アンディは引き受け、読み書きから教えていき通信で高校の試験を受けさせたのです。その結果は見事合格。1年間の勉強が実を結んだのです。
そんなときトミーがある驚愕の事実を話すのです。それはアンディの妻とその浮気相手を殺した犯人を知っているということなんです。そうなんです、アンディは実は無実だったんです。トミーが犯人を知っているということで、アンディは刑務所から出ることができる…。しかしアンディは囚人たちにとって必要な人であると同時に、看守や所長であるノートンにとっても必要な存在になっていたのです。そんなアンディを手放すことをしたくないノートンはトミーを脱走した罪で射殺したのです。もちろん高校卒業の資格を得て社会復帰に備えていたトミーが脱走なんてするわけがありません。アンディを失いたくないノートンが、唯一の証拠であるトミーを殺害したのです。
アンディの失望、そして…"希望"
無実を証明できる唯一の証人であるトミーが殺害され、失意のどん底に落とされたアンディ。しかしそんな状況でアンディはレッドに出所後の夢を語るのです。そして、そんな夢のようなことは考えるなと忠告するレッドにアンディはあるお願いごとをするのです。夢ばかりを語るいつもと違うアンディを気にしながらも、レッドは次の日いつもと変わらない朝を向かえます。いつものように独房の前に立ち、点呼を取ります。
ただいつもと違うのは…その場にアンディがいないことだけ…。
「出所したらメキシコのジワタネホという街に行きホテルを経営して余生を過ごしたい。そして古いボロ舟を買って修復し、客を乗せ、沖つりに」
「調達屋がいてくれると助かるのだが…」
「もし仮釈放になったらメイン州バクストンにある牧草地の樫の木の根元を探してくれ。そこには黒曜石の石があり、その下にあるものを隠して置くから」
「調達屋がいてくれると助かるのだが…」
「もし仮釈放になったらメイン州バクストンにある牧草地の樫の木の根元を探してくれ。そこには黒曜石の石があり、その下にあるものを隠して置くから」
チェスの駒、ポスター、そして・・・
アンディが独房から出てこないことに焦るレッド。独房の前で整列しながらアンディが早く出てくるように願うのです。そして昨日の変わった様子のアンディが頭をよぎり、自殺などといったバカげたことをしていないように祈るのです。そこで看守たちがアンディの独房に向うとそこには…アンディが…いない!!
そうなんです。部屋にはアンディの趣味だった鉱石で作られたチェス盤と駒が並び、そして聖書が置いてあり、壁にはアンディの癒しであるポスターが貼ってあるだけなのです。独房の鍵を開けるのは不可能…!一体アンディはどうやってどこに…!?怒り狂う所長のノートン。そんな彼がチェスの駒を叩き付けたところ…チェスの駒が転がる音が。恐る恐るポスターをめくるとそこにはとてつもなく長く続く大きな穴が…!!そうなんです。なんとアンディは脱走していたのです。それもレッドに調達してもらった"小さなロックハンマー"を使って…。何年も掛けて少しずつ脱走するための道を作っていたのです。

レッドの希望・・・「ジワタネホ」
レッドがショーシャンク刑務所からいなくなってから1年後、レッドは見事仮釈放となる。しかし、レッドにとってそんなことはどうでもよかったのです。刑務所を出ても"希望"を持つことができないとわかっているです♪最初は刑務所を憎み、そして慣れていき、いつかは依存してしまう。そうなんです。レッドはもはや刑務所の中でしか生きれなくなってしまったのです。罪を犯して刑務所に送られ、再び刑務所での生活を送ることがどんなに楽なことか…。そんなことを考えながらレッドは慣れない生活を送っているのです。レッドはアンディとの約束を思い出した。そこでバクストンに行き、アンディの言っていた樫の木のある牧草地を探すのです。自然が豊かで私なら旅行気分になれるのでしょうけど、レッドはおそらくそんな気分ではないでしょうねっ。何が待っているのかわからない場所に、希望を持っていいのかさえわからない旅行みたいな感じなんだと思います。
レッドは何箇所かの牧草地を回り、ついにアンディの言っていた樫の木のある牧草地を見つけるのです。このときのレッドの気持ちというものは複雑で表現できるものではありませんが、モーガン・フリーマンはすばらしい演技を魅せてくれていたと思いました。
ただの口約束であり、アンディを信じていたけれど、実際に存在するのかなど保障がない。そして、そこには何が待っているのかさえもわからない。しかしアンディの言葉だけあって、少しの希望を持ちつつ黒曜石の下にあるものを手に取るのです。そこには現金とアンディからの手紙が入っており、周りを気にしながら手紙を読み、希望に満ちたレッドが樫の木を後にするのです。ほんとにすばらしいシーンです。「ショーシャンクの空に」の中には名シーンというのが何度も出てきますが、これもその1つですねっ。このときこの映画の中で初めてレッドが"希望"に満ちた瞬間だと思います。とても感動ですねっ。

" レッド、出所できたんだね。ここまで来たなら、もう少し遠出を。町の名を覚えてるな、ジワタネホ…僕の右腕になって欲しい。チェス盤を用意して待ってる。君の友、アンディより。"
" 忘れちゃいけないよ、レッド。希望はいいものだ。たぶん何よりもいいものだ。そしていいものは永遠に死なない。"
まだ観てない人は、ぜひ『ショーシャンクの空に』を観てください。てか、絶対観てください。きっと観終わったあとには、さわやかな感動を味わえる映画だと思います。100%観る価値ありのおすすめ感動映画です。
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