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21グラム

2006.10.13

映画「21グラム」のDVDジャケット


 【 ストーリー ・ あらすじ 】

 クリスティーナは、ふたりの娘と優しい夫と幸せに暮らしていたが、その愛する家族を交通事故で失ってしまう。ひき逃げ犯は前科者のジャック(ベニチオ・デル・トロ)。更生し、神を信じて真面目に働いていた矢先の不注意による事故だった。しかし、亡くなったクリスティーナ(ナオミ・ワッツ)の夫の心臓は、移植を待っていた大学教授のポール(ショーン・ペン)の命を救う。このことがきっかけになり、クリスティーナ、ポール、ジャックは引き寄せられるように近づく・・・。

 【 出演 】
ショーン・ペン, ナオミ・ワッツ, ベニチオ・デル・トロ

 【 監督 】
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ



 【 感想 】

 この映画「21グラム」をみなさんは鑑賞されたことがありますか?ある事故がきっかけで引き寄せられた男女3人の運命を描く人間ドラマです。出演はショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ベニチオ・デル・トロととても豪華で、とっても濃厚な人間ドラマを演じてくれています。

 ちょっと重いテーマは苦手だという方にはあまりおすすめではないですが、とても深く重い作品がお好きという方には楽しんでもらえると思います。

タイトルの意味


 命が消えるときに、人は21グラムだけ軽くなる

 本作のタイトルの意味をみなさんはご存知ですか?人は命を失うと21グラムだけ肉体が軽くなると言われています。なぜ命を失うと軽くなるのかというと、それは「魂の重さ」が21グラムなんですねっ。

 魂の重さは、たった21グラムです。しかし、人が命を失うということは計り知れないもので、周りの人々にとってはそれがどんなに重たいものなのか・・・。そのところを本作では感じ取ってもらいたいです。

移植

運命のように繋がる3人


  • ひき逃げ事故を起こしたジャック (ベニチオ・デル・トロ)
  • この事故で家族を失ったクリスティーナ (ナオミ・ワッツ)
  • この事故によって心臓移植受けることができたポール (ショーン・ペン)

 ある1つの事件がこの3人をめぐり合わせたことによってこの物語が始まります。この映画の構成は時間軸を行ったり来たりします。少しわけがわからなくなりそうですけども、出演陣が個性ぞろいで把握しやすいと思います。

 あと、ベニチオ・デル・トロは事故を起こす前と起こした後、ナオミ・ワッツは家族を失う前と後、ショーン・ペンは心臓移植を受ける前と受けた後、といったように3人それぞれの状況がはっきりしているので比較的わかりやすいと思います。それに演技力が3人ともありますしねっ。

ジャック (ベニチオ・デル・トロ)


 刑務所から出てきたジャック(ベニチオ・デル・トロ)は、信仰に目覚め、教会に熱心に通っていました。そして、就職もして家族と共に幸せな家庭を築いていました。しかし、ある日車でひき逃げをしてしまうのです。それを知った妻は証拠を消そうとしますが、ジャックは出頭する意志を固めるのです。

 証拠不十分で釈放されたジャック。もう法的には彼を縛るものはありません。妻は安心するかもしれませんが、罪というものは形として残らなくても、ジャックの心の中には深く刻まれているのです。彼の背負った罪悪感は相当なものだったと思います。

 自らの罪をわかっているからこそ、自ら出頭したのですが、釈放されてしまえば彼は自分の罪を償う方法がなくなってしまうのです。罪悪感を背負い続けなければいけなくなるのですねっ。

自分で下した決断が、おれの鏡だ。
1人で向き合うしかない。
おれには消せない。誰にも消せやしない。

デル・トロ

クリスティーナ (ナオミ・ワッツ)


 夫と2人の幼い娘と幸せに暮らすクリスティーナ(ナオミ・ワッツ)ですが、ある日夫と娘が引き逃げ事故に遭ってしまいます。そう、そのひき逃げをした犯人がジャックなんですねっ。たった1日で家族を失ってしまったクリスティーナは、情緒不安定な状態になってしまいます。

 彼女の悲しみは相当なものだと思います。夫のこと、娘のことを考えるだけで、彼女はおかしくなってしまいそうなくらい爆発しそうな感情で溢れているでしょうねっ。

 そして、怒りです。ひき逃げを起こした犯人に対しての怒りですねっ。彼女からすべてを奪った犯人に対して、「殺してやりたい」という気持ちが出てくるのも不思議ではないと思いました。

あの日、ケイティは赤い靴ひもをつけていた。
嫌っていたのに。
ずっと青いのを欲しがってたのに、
私は買ってやらなかった。
あの子は赤い靴ひもで死んだのよ。

ナオミ・ワッツ

ポール (ショーン・ペン)


 心臓病で余命一カ月と告げられたポール(ショーン・ペン)に、ある日、交通事故で脳死になった男の心臓が移植され生き長らえる。その交通事故で脳死となった男性こそが、クリスティーナの夫なんです。

 本来、提供した者と提供された者はお互いを知ることができません。しかし、ポールは知ることになり、クリスティーナに会いに行くことになります。

誰かが死ぬまで病室で待つなんてできない。
ここなら、楽に死なせてくれる?
それはお断りだ。僕は外で死にたい。

ショーン・ペン

それぞれの想い・・・(ラストのネタバレ)


 ポールはクリスティーナと愛し合いました。その結果二人で犯人に復讐すべく、ジャックを探し始めるのです。ジャックに出会ったクリスティーナは荒れ狂うように、ジャックに暴力を行います。そしてその暴力に対し逃げることなく、無抵抗に受け続けるジャック。そこにジャックの想い・覚悟・けじめ・・・いろいろなものが感じられました。これこそが彼の罪の償いの方法なんですよねっ。

 そしてポールとはいうとその状況を止めます。クリスティーナがジャックに行なった行動は想像できた行動かもしれません。彼女の気持ちも痛いぐらいにわかっています。しかし、クリスティーナに殺人者にはなってほしくなかったのです。なのでポールは引き金を引いたのです。

 ポールの赤ちゃんを宿したクリスティーナ。新しい命はとても素晴らしいことで、祝福されるべきことです。しかし、これはポールが心臓移植を受けなければ成りえなかったことです。もっといえばジャックが事故を起こさなければ有り得なかったことです。何が正解だとか間違いとかはないのです。これが人生で運命なんですよねっ。

失う命

運命


 この映画に出てくる登場人物は本当に可愛そうな人ばかりです。そうっ、そこには悪人はおらず、すべては運命というものが起こしたことなんですよねぇ。愛する人を失った者、それを奪った者、その結果長く生きることができた者。すべては1つの事故が齎したもので、現実にもこのような状況の人たちが存在するということですもんねっ。世界各地で毎日事故は起きています。その中にこのような現実があるというのを実感した時、とても考え深いものがありました。

 一体どの人生が・・・など考える作品ではありません。そして「もしも」と振り返るものでもありません。人との繋がりや接触を描いた映画「クラッシュ」とも少し似ている内容かもしれませんが、これが「運命」であり「人生」なんです。点と点が結びつき線となる、線となるには点が存在するのです。ただそれだけなのです。

 それでも人生は続いていく・・・

映画「21グラム」のDVD

ナオミワッツ大好きです。
この映画、二回みていろいろ理解できました。
はじめは時間軸の動きがすごくて理解するのが大変だったw
三人の演技はすばらしく
作品にも重みがあって感動しました。
  • 2006/10/13
  • あゆみんさん
 【あゆみんさんへ】

コメントありがとうございます♪
この映画は時間軸がほんとに過去と未来と動き回るので、少しわかりずらいかもしれませんねっ♪
でも時間軸が動く割にはわかりやすく作られていますねっ♪

3人の演技はほんとにすばらしいですよねっ♪
演技力も内容も重みがあって、よかったです♪
感動する作品ですねっ(^^)
  • 2006/10/13
  • パッチさん
たぶん今見たらもう少し理解できたかもしれないんですけど
これを見た当時は行ったり来たりの時間の変わり目が
さっぱりつかめずに苦労した思い出があります。
でも個性派俳優の3人なのでそれぞれはとても魅かれるキャラでした。
あ~もっと理解したかった!!
そんな感想です。
  • 2006/10/16
  • ジュンさん
 【ジュンさんへ】

コメントありがとうございます♪
この映画もメメントのように時間軸が動きますよねっ♪
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、あと1回ぐらい観たらわかると思いますよっ♪
メメントに比べたら全然理解しやすいですもんねっ♪

3人の個性のある出演者なので、映画に重みがあっていい映画ですねっ♪
もしまた観る機会があったら観てみてくださいっ(^^)
  • 2006/10/16
  • パッチさん
こんにちは、ホーギーです。
イニャリトゥ監督は、「バベル」といい、時間軸を絶妙に交差させながら、パズルのように解いていく映画をホントに見事に作り上げますね。そして、この監督は、「バベル」の時も思ったのですが、タイトルの付け方のセンスは抜群だと思います。
それから、何と言っても、主役の3人の演技が最高でした。もともとショーン・ペン映画をということで観たのですが、ナオミ・ワッツとベニチオ・デル・トロがこんなに素晴らしい役者とは知りませんでした。さすが、オスカーノミネートされるだけの演技でした。
ショーン・ペンファンには、是非お勧めしたい作品ですね。
  • 2008/09/14
  • ホーギーさん
 【ホーギーさんへ】

こんにちは、ホーギーさん。
コメントありがとうございます。

「バベル」は鑑賞していないのですが、時間軸を交差させる部分はうまいですよねぇ。
記事内でも説明していますが、ショーン・ペンがタバコを吸うシーン、どの時間軸なのかは説明していませんが、タバコを吸うという行為で説明していますもんねっ。
絶妙だったと思います。

ナオミ・ワッツとデル・トロはけっこう好きな俳優さんなので、
楽しませてもらったと同時に、より好きになりました。
それでもやはりショーン・ペンの演技力は素晴らしいですよねっ。
彼の演技の幅というものに驚きです。

タイトルである「21グラム」、これまたいいですよねっ。
深く重みのある素晴らしい作品だと思います。

ご訪問ありがとうございました(^^)
  • 2008/09/15
  • パッチさん
パッチさん(^^)こんばんは!
いつもありがとうございます。

自分の記事にもコメントを頂きましてありがとうございました。

パッチさんの記事もやっぱり素晴らしいですね!
特に各主演の台詞を抜いた所に深く感銘を受けました。
それぞれに苦悩がある部分を見事表していると思いました。流石です。

とても重い作品ですが、それと同時に深い作品だと思いました。
主演3人の演技がより一層、この作品のテ-マをとてつもなく重たいものにしたと思います。

タイトルはそうですね。深くて上手い。それに尽きると思いますね!

いつも本当にありがとうございます。(^^)
  • 2008/11/22
  • ユウ太さん
 【ユウ太さんへ】

こんばんは、ユウ太さん。
コメントありがとうございます。

公式サイトだったと思いますが、覗いてみた時に、
それぞの苦悩を現わすセリフがあったので、
載せてみました。
彼らの心情が伝わってくるセリフですよねっ。

やはりこの映画は重さと深さがすごいですよねっ。
観る人によって重さと深さも変わり、底がないといった感じだと思います。
そして3人の演技はまた素晴らしかったです。

「21グラム」というタイトルはほんとにうまいですよねっ。
私もこのタイトルに惹かれて鑑賞しましたし、
鑑賞後にはこのタイトルに感心しました。

いえいえ、こちらこそいつもありがとうございます。
コメントありがとうございました(^^)
  • 2008/11/23
  • パッチさん
こんばんは!
ごめんなさ~いっ!
パッチさんの過去記事を確認せずに居ました^^;

こちらへ先にコメントありがとうございました!!

本当にこの作品は、時間軸を行ったり来たりして、
なんだか私はバラバラにしたパズルを一つずつはめ込んでいくような
錯覚に陥りました。
それにしても、この3人のそれぞれの苦悩は、どれもが共感出来るものであり、見ていてこちらまで辛くなりますよね。。
特に私は女性の立場として、ナオミ演じるクリスティーヌに
深く共感させられました。
もしも、突然家族が失われたら、、、怖いですね。
それとよく車を運転するので、ジャックのような立場に
ならないとも限らなくて・・。
色々と感慨深い作品でした。

それでは、応援凸
これから、お返事書かせてくださいね!
では、では♪
  • 2009/06/05
  • ぴーちさん
 【ぴーちさんへ】

こんばんは、ぴーちさん。
コメントありがとうございます。

いえいえ、そんなことないですよっ。
いつもぴーちさんのお心遣いは嬉しいです。
ありがとうございます。

この映画はほんとによくできていますよねぇ。
時間軸もとてもうまかったですし、
3人の苦悩を描いた物語もとてもよかったです。
ただほんとに辛かったですよねぇ。
3人共の気持ちが痛いほどわかるからこそ、
せつない気持ちにさせられました。
これもすべてはショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、デル・トロの素晴らしい演技があってこそだと思いました。

車の運転はほんとに、いくら安全運転だといっても
避けられない事故もありますし、事故に遭う危険性もありますしね。
ぴーちさんもお気をつけて運転してくださいねっ。

応援いつもありがとうございます。
ご訪問ありがとうございました(^^)
  • 2009/06/05
  • パッチさん
こんばんは、パッチさん。
今日この映画のDVD観ました!
重たい映画ですね・・。
最初のほうは3人それぞれがばらばらで出てくるので、わからないなーと思っていたのですが、だんだんと3人がどんな関係にあるのかわかってくると、俄然面白くなりました。
観てよかったです!!
「運命には逆らえない」ということを言いたかった映画のように僕には感じられました。

パッチさんがオススメしている映画は「何かが心に残る」映画ばかりですね!
僕なんか、DVD観終えたあとは、「まあまあ」「面白い」「イマイチ」くらいの分類にしか分けられないのですが、パッチさんの解説を読むと「なるほどそうだなー」ってしみじみ思う事が多々あります。
これからも参考にさせていただきますね!!
またオジャマします!
  • 2011/05/29
  • マサカズさん
 【マサカズさんへ】

こんばんは、マサカズさん。
コメントありがとうございます。

やっぱり本作は重たいですよねぇ。
3人がそれぞれ抱える悩みや葛藤などがほんとに上手く表現されていて
この豪華なキャストだからこそ表現できたものなんじゃないかなぁと思います。

それが人生であり運命なんですよねっ。
あの時、もし●●だったらということはいくら考えようが
今を生きるしかないのです。
それが運命なんですよねっ。

このような映画というのは
目で観てわかる良さではなくて
視聴者が感じ考え、それぞれの価値観と重ね合わせ
初めて評価できる作品ではないかなぁと思います。

私も観終わった瞬間は曖昧な雰囲気でしか捉えきれていないと思います。
そこから思い返し考えて、少しずつ見えてくるのだと思います。

そして抽象的な形でしかなかったものを
このブログで言葉によって具体化することにより
自分の中で映画が形になってきているのでしょうねっ。
おそらく観終わったあとよりも
記事を書いたあとの方が映画に対する評価が上がっていると思います。

なので「なるほど~」と思っていただけるのはとっても嬉しいです。
雰囲気を形にする作業のお役に立てるというのは
やっぱり嬉しいですねっ。

はいっ、いつでもお越しくださいねっ。
ご訪問ありがとうございました(^^)
  • 2011/05/30
  • パッチさん



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